Other 治療中の方や治療費打ち切りを言われた方へ

治療中の動きによって慰謝料額や後遺障害等級は変わります。

ご家族を救済します

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治療中の注意点

治療中の注意点

(1)治療費に関する注意点

治療費は、必要かつ相当な実費全額が認められるとされています。
治療費の必要性については、治療期間の問題として捉えられることが多いので、詳しくは治療費打ち切りのパートをご覧ください。
治療費の相当性については、高額診療・過剰診療として問題となるケースがありますが、病院での治療ではほとんど問題となりません。
そこで、ここでは、⑴治療費の支払方法についてと、⑵整骨院・接骨院、鍼灸、あんま、マッサージ、指圧など病院以外の治療関係費について述べていきます。

治療費の支払方法について

自由診療と健康保険と労災の違い

治療費の計算方法は、大きく分けると、自由診療の点数計算・健康保険の点数計算・労災の点数計算の3つがあります。
自由診療1点20円・健康保険1点10円・労災1点12円というのが大まかな目安です。
どうせ加害者の保険会社が払ってくれるのだから、どの計算方法でも被害者の私には関係ないと思われるかもしれませんが、これが慰謝料額などに影響してくることがあります。
まず、自由診療の場合、治療費の金額が大きくなるので、早めに自賠責保険の枠を使い切ってしまうという問題あります。
ただし、これは小さな影響に過ぎず、特に影響を受けるのは、被害者にも過失が認められてしまうケースです。

被害者と加害者の過失割合が40:60の例で考えてみましょう。

  1. (ア)自由診療で治療が行われたケース

    加害者側の保険会社が病院に治療費を支払ってくれていて、半年間の合計で治療費が100万円となったとします。
    過失割合は40:60ですから、本来加害者に請求できるのは60%までということになります。
    従いまして、治療費100万円というのは払い過ぎで、本来治療費の40%分=40万円は被害者が支払わなければならないことになります。
    これは、慰謝料額など他の損害費目から引くという方法で、保険会社から回収されることが多いです。
    半年間の慰謝料が116万円であったとすると、本来116万円もらえたはずの慰謝料は、76万円しかもらえないことになってしまいます。

    被害者にも過失があるケースで、自由診療で治療を行うと、被害者が損をすることが多いので注意が必要です。
    自分にも過失のある交通事故だが、自由診療で通院しているという方は、被害者側専門の弁護士に相談されることをおすすめします。

  2. (イ)健康保険で治療が行われたケース

    健康保険での治療の場合、点数計算が自由診療の半分になることが多いので、先ほどのケースと同じ治療を受けていたとしても、半年間の治療費の合計金額は100万円ではなく、50万円となります。
    しかも、健康保険の場合は、自己負担額が3割(高齢者の場合1割~2割)とされていますので、治療費の自己負担額は15万円(高齢者の場合5万円~10万円)となります。
    したがいまして、4割の過失によって慰謝料額などに影響が出る金額は6万円(高齢者の場合2万円~4万円)ということになり、自由診療の場合と比較して、約7倍得をすることになります。
    なお、交通事故の場合、健康保険は使えないという話がされることがありますが、これは嘘です。
    厚生労働省からも、交通事故の場合に健康保険を使うことができるという通達(平成23年8月9日保保発0809第3号「犯罪被害や自動車事故等による傷病の保険給付の取扱いについて」)が出されていますので、交通事故で、かつ、自身にも過失があるというケースでは、積極的に健康保険を使用されることをおすすめします。

    なお、通勤中の交通事故の場合は、健康保険は使えませんので(健康保険法第1条)、労災を使うことをおすすめします。

  3. (ウ)労災で治療が行われたケース

    通勤中の交通事故で、労災の療養給付で治療費が支払われたという場合、点数計算が健康保険の1.2倍となりますから、先ほどのケースと同じ治療を受けていたとしても、半年間の治療費の合計金額は60万円となります。
    従いまして、60万円の4割である24万円について、慰謝料額など他の損害費目から引かれてしまうという取扱いになりそうです。
    しかし、この点については、費目間流用の禁止という裁判例上のルールがあり、慰謝料や休業損害など他の種類の損害費目に対して引き算を行ってはならないことになっています。
    従いまして、治療費60万円の過失4割分である24万円について、慰謝料や休業損害の額が減らされるということはありません。
    通勤中に自身にも過失のある交通事故に遭ってしまったという場合は、自由診療では労災の療養給付を利用しましょう。

    なお、慰謝料や休業損害の額が減らされることはありませんが、治療費と同質性があると考えられる他の損害費目は減らされてしまうことがあります。
    治療費と同質性があると考えられる損害費目とは何かについては、裁判例でも見解が分かれているところですが、より詳しい内容についてはこちらをご覧ください。

加害者の保険会社に治療費を支払わせると損することがあります

交通事故被害に遭った場合、加害者の保険会社が病院に対して治療費を支払うというのが一般的な流れです。
しかしながら、被害者にも過失があるという場合は、加害者の保険会社に治療費を支ß払わせたのでは損をしてしまうことがあります。
1つは、通勤中の事故の場合です。この場合は、労災の療養給付を利用するのが得です。詳細はこちら
もう1つは、被害者の側に人身傷害保険が付いている場合です。
人身傷害保険というのは、簡単に言うと、自分の過失分も含めて補償してくれる保険商品です。
人身傷害保険は使っても保険料が上がりませんし、過失分も含めて補償してくれますので、人身傷害保険が付いているという方の場合は、これを利用されることをおすすめします。
交通事故にあった車やバイクに人身傷害保険が付いていた場合に使えることはもちろんですが、交通事故あった車やバイクとは別の車やバイクに人身傷害保険が付いていた場合や、自分ではなく家族の車やバイクに人身傷害保険が付いていた場合にも使用できることがありますので、まずは弁護士に相談されることをおすすめします。
人身傷害保険の使用法としては、最終的に示談での解決を目指す場合は、病院への治療費の支払を、加害者側の保険会社ではなく被害者側の保険会社に支払わせることが必要となってきます。

なお、後に加害者相手に裁判をする場合には、治療費の支払は加害者側の保険会社であっても大丈夫です。
人身傷害保険利用の詳細については、「人身傷害保険金請求のすすめ」をご覧ください。

整骨院・接骨院、鍼灸、あんま、マッサージ、指圧など
病院以外の治療関係費について

整骨院・接骨院、鍼灸、あんま、マッサージ、指圧など病院以外での施術については、土日祝日や夜間営業をしているところもあって利便性が高く、また、整形外科で行われるリハビリよりも丁寧なところもあります。
したがって、整骨院・接骨院、鍼灸、あんま、マッサージ、指圧など病院以外での施術に、被害者のニーズがあることは間違いないと思います。

しかしながら、近年、診療報酬の不正請求の報道などが相次ぎ、保険会社、自賠責、裁判所共に、整骨院・接骨院、鍼灸、あんま、マッサージ、指圧など病院以外での施術について懐疑的な目を向けているという現状があります。
加えて、東洋医学について理解のある病院の先生もいらっしゃいますが、整骨院など医療類似行為を認めていませんと宣言される病院の先生もいらっしゃいます。
主治医に、整骨院・接骨院、鍼灸、あんま、マッサージ、指圧など病院以外での施術について認めないと言われてしまうと、これらの施術費を損害賠償請求していくということがかなり困難となります。
最悪なケースでは、保険会社より、整骨院・接骨院、鍼灸、あんま、マッサージ、指圧など病院以外での施術費が支払われていたが、後になって、すべて否認すると言われてしまうケースです。
保険会社が後になって賠償を否定するということが許されるのかと思われると思いますが、これは禁止されていません。
そうなると、被害者に対して、既に整骨院などに支払っていた施術費を返せと言われてしまったり、慰謝料から差し引くと言われてしまうことになります。

整形外科のリハビリでも支障がないという方については、損害賠償請求の観点からは、整骨院・接骨院、鍼灸、あんま、マッサージ、指圧など病院以外での施術よりも、整形外科のリハビリに通われることをおすすめします。
どうしても整骨院・接骨院などへの通院が必要という方については致し方ないことだと思いますので、主治医の協力を取り付けるなどして整骨院・接骨院などの施術が有用であることについて立証し、保険会社と戦っていく必要があります。

整骨院施術費について勝訴し、130万円の示談提示に対して、損害賠償金550万円で解決した事例 >>

整骨院・接骨院、鍼灸、あんま、マッサージ、指圧など病院以外の治療関係費が認められるための要件の詳細についてはこちら >>

(2)交通費に関する注意点

タクシー通院の注意点

症状などにより相当とされる場合を除いて、通院の際のタクシー代は認められないのが原則とされています。

骨折や靭帯損傷などの重傷によりタクシー以外での通院が困難というのでなければ、原則として、バスや電車での通院をおすすめします。
保険会社が払うと言っていたとしても、後になって否定してくることがあるためです。
ただし、骨折や靭帯損傷などの重傷には至っていないケースでも、急性期(事故直後の時期)は症状が重いため、タクシー利用が認められることがあります。
逆に言うと、急性期を過ぎると否定されるリスクが出てきますので、現在、重傷とはいえないケースでタクシー通院をされているという方は、できるだけバスや電車など他の方法での通院を心がけるようにしてください。

電車・バス通院の注意点

通院の際の電車料金やバス料金が否定されるということは、滅多にありません。
電車代やバス代の領収証を保管しておく必要も、原則としてありません。
否定されるケースというのは、おそらく交通費の問題ではなく、治療の必要性について争点となっているケースだと思われます。

電車・バス通院の際の注意点としては、無理をして電車やバスで通院していないかどうかということです。
例えば、足を骨折し、松葉杖で通院するという場合に、電車やバスで通院することは危険ですので、こうした場合にはタクシー通院など他の通院方法を考えた方が良いと思われます。
保険会社はなるべく支払う金額を抑えたいので、電車・バス通院の方が有難いと思いますが、無理をして電車やバスで通う必要はありません。
タクシー通院か、近親者の方などに付き添ってもらって通院をしましょう。

保険会社がタクシー使用の必要性があるにもかかわらず、これを認めないと主張している場合には、通院方法に関する主治医の意見書を取り付けるなどして戦っていきます。

自家用車・バイクでの通院の注意点

自家用車やバイクで通院するといった場合、1㎞あたり15円計算で交通費が支払われることになっています。
この金額自体が争いになることはなく、ガソリン代の領収証などを保管しておく必要もありません。
ただし、通院の際に駐車場料金が発生したという場合には、駐車場の領収証が必要となってきますので、駐車場の領収証については保管しておいていただけると弁護士としては助かります。

自家用車・バイクでの通院の注意点としては、症状との関係が挙げられます。
自家用車・バイクにて通院をしているということは、少なくとも、自家用車やバイクの運転ができる健康状態であるということを示すことになります。
交通事故被害による症状が重いにもかかわらず無理をして自家用車やバイクで通院をすることは危険ですし、また、保険会社に大した怪我ではないという判断材料を与えてしまいますので、症状が重い方については、自家用車やバイクでの通院は控えた方が賢明といえます。
タクシー通院か、近親者の方などに運転してもらうなどして通院をしましょう。

徒歩・自転車通院の注意点

徒歩や自転車で通院している場合には、交通費は発生しません。

徒歩・自転車通院の問題点としては、症状との関係が挙げられます。
徒歩や自転車にて通院をしているということは、少なくとも、徒歩や自転車にて病院まで行ける健康状態であるということを示すことになります。
交通事故被害による症状が重いにもかかわらず無理をして徒歩や自転車で通院をすることは危険ですし、また、保険会社に大した怪我ではないという判断材料を与えてしまいますので、症状が重い方については、徒歩や自転車での通院は控えた方が賢明といえます。
タクシー通院か、近親者の方などに付き添ってもらって通院をしましょう。

(3)休業損害に関する注意点

お給料をもらって仕事をしている方(正社員・派遣社員・アルバイトなど)

お勤め先に休業損害証明書を書いてもらいましょう
休業損害証明書

正社員・派遣社員・アルバイトなどお給料をもらって仕事をしている方で、交通事故のせいで仕事を休むことになってしまった方は、お勤め先に「休業損害証明書」を書いてもらってください。
この休業損害証明書を元に、休業損害を請求していくことになります。

書き方がわからないであるとか、新しい会社で働き始めたばかりで交通事故の前3か月の給料が書けないなどの事情がある方は、被害者側専門の弁護士にご相談されることをおすすめします。

交通事故で休むときは有給休暇を利用しましょう

交通事故で休むときは、有給休暇を利用した方が良いです。
有給休暇を使った場合は、会社からお給料が支払われますが、それと同額の休業損害を、加害者の保険会社から支払ってもらえます。

例えば、交通事故で1か月仕事を休むという場合、すべて有給休暇で休みをとり、40万円の給料を会社から受け取ったとします。
この場合、保険会社からも休業損害として40万円の休業損害が支払われます。

従いまして、本来仕事をしていたとしたとしても1か月40万円の給料だったのが、1か月仕事を休んで倍の80万円の金額を受け取ることができるのです。
交通事故での怪我の場合、普段よりかは会社を休みやすいと思いますし、これを機に有給休暇を消化するようにしましょう。
ただし、近い将来、長期旅行に行くために有給休暇を貯めているなどの事情のある方もいらっしゃると思いますので、無理をして有給休暇を消化する必要はありません。
特に有給休暇についてこだわりのない方や、普段消化できずに困っている方については、交通事故で仕事を休むときは、有給休暇を消化することをおすすめします。

通勤中の交通事故は労災の利用がお得です
  • (ア)労災を利用すると必ず20%得をするようになっています

    正社員・派遣社員・アルバイトなどお給料をもらって仕事をしている方が、通勤途中(帰り道も含む。)に交通事故に遭ってしまった場合は、労災の利用を考えましょう。
    労災には、治療費に関するもの(療養給付)、後遺症に関するもの(障害給付)など様々ありますが、休業損害に関して休業給付というものがあります。
    労災での休業給付は、休業して給料が減った分(若しくは有給を消化した分)の80%が支払われることになっています。
    100%支払われるわけではないため、残りを加害者側の保険会社に請求していくことになるのですが、ここがポイントで、加害者の保険会社に対して、40%の休業損害を請求できることになっています。
    すなわち、合計で120%の休業損害を回収できることになり、普通に働くよりも、多くの給料相当額を受け取ることができます。
    これは、労災の休業給付の内の20%が特別支給金と呼ばれるもので、損害賠償請求とは無関係に支給されるものだからです。

    なお、労災の特別支給金のみを申請することも可能で、この場合は、労災から20%の休業給付を受け取り、加害者の保険会社に対して100%の休業損害を請求していくことになります。
    月の給料が40万円の方が1か月間有給休暇を使って休んだ場合を例にとると、まず会社から有給休暇の消化として40万円の給料が支払われます。
    そして、労災から特別支給金として8万円の給付を受け取れます。

    さらに、加害者側の保険会社から、休業損害として40万円を回収できます。
    従いまして、本来仕事をしていたとしたとしても1か月40万円の給料だったのが、1か月仕事を休んで88万円の金額を受け取ることができるのです。
    有給休暇の消化だけでなく、労災の特別支給金の利用をおすすめします。

  • (イ)労災は過失相殺の影響を受けづらいです

    被害者と加害者とでどちらが悪いとも言い難い交通事故の場合は、過失割合が50:50になることがあります。
    この場合は、本来半分の休業損害しか請求できません。
    仮に、保険会社から満額の休業損害を支払ってもらったとしても、後で慰謝料など他の損害費目から満額は払い過ぎだったということで引かれてしまいます。

    しかし、労災を利用して休業給付を受け取る場合には、過失割合が50:50だったとしても満額の支払いがなされますし、仕事に関する給付以外の損害から、後で引くということも禁止されています。
    従いまして、労災で休業給付を受け取った場合には、後で慰謝料の金額が減らされるということがありません。

    また、従来、労災を利用すると、自賠責保険の傷害部分120万円枠が減らされていたのですが、最高裁判所平成30年9月27日判決(判例時報2401号22頁)はこれを禁止する判断を示しました。
    そして、自賠責保険では、被害者側に過失があったとしても、その過失が7割未満であれば、過失相殺されない運用になっています。
    従いまして、過失割合のあるケースでは、労災と自賠責をうまく併用することで、過失が無かった場合に近い賠償額を獲得できることになります。
    ここは専門的な判断が必要な箇所ですので、通勤中に自身にも過失のある交通事故に遭ってしまった方については、被害者側専門の弁護士に相談されることをおすすめします。

お勤め先に賞与減額証明書も書いてもらいましょう
賞与減額証明書

交通事故被害に遭い仕事を休んだという場合、その欠勤によって、賞与(ボーナス)が減らされてしまうということがあります。
このようなケースでは、会社に賞与減額証明書を書いてもらってください。
交通事故に遭っていなかったとしたらもらえたであろう賞与に足りない部分については、加害者側の保険会社から回収することができます。

お仕事をもしているし家族のために家事(介護含む。)もしているという方

お仕事をもしているし家族のために家事(介護含む。)もしているという方については、仕事を休んだことによる休業損害と、家事がしづらくなったことによる休業損害の、いずれか高い方の金額を請求していくことになります。
家族のための家事や介護というのはお金をもらっているわけではないので金銭換算が難しいのですが、相場としては、むち打ちの症状が残ってしまったというケースでは、50万円以上の休業損害が認められることが多いです。
従いまして、むち打ちの症状が残ってしまった場合については、お仕事を休んだことによる給料の減少(若しくは有給休暇消化分)が50万円を超えるかどうかというのが、大雑把な目安になります。
超える場合には、お仕事を休んだことによる休業損害を請求し、超えない場合には家事がしづらくなった休業損害を請求していくということになります。

夫と共に事業をしている妻について主婦としての休業損害が100万円以上認められた事例(むち打ち) >>

仕事を休んだ分の休業損害と、家事がしづらくなった分の休業損害が両方とも認められた事例(むち打ち) >>

家族のために家事や介護をしている方(主婦・主夫などの家事従事者)

家事ができなくなった/しづらくなったことにより、もらえる損害額
  • (ア)骨折で長期入院をするなど重傷のケース

    交通事故に遭った年にもよりますが、治療期間中1日あたり1万円を少し超える金額が認められます。
    例えば、交通事故により丸々1年間治療をして、その間家事ができなかったという場合は、400万円弱の休業損害が認められることになります。
    なお、これは弁護士に依頼したケースの話で、弁護士の介入が無い場合は、日額6100円(令和2年3月31日以前の交通事故の場合は日額5700円)という計算になり、1年間家事ができなくなった休業損害額は約223万円(令和2年3月31日以前の交通事故の場合は約208万円)となり、弁護士に依頼するか否かで休業損害に倍近い差が生まれます。

    骨折した兼業主婦について、主婦休業損害として約500万円がみとめられた事例 >>

  • (イ)むち打ちなど重傷とはいえないが症状が残ってしまったケース

    むち打ちなど重傷とはいえないが症状が残ってしまったケースというのは、家事が不可能になるというわけではなく、家事がしづらくなるということになります。
    そのため、(ア)の重傷のケースと異なり、治療期間中100%の休業損害までは認められないことが多いです。
    事案によって異なりますが、相場としては50万円以上を目標にすることが多いです。

    仕事をしている姉と2人暮らしの高齢主婦(後遺障害等級14級)について、主婦休業損害として300万円が認められた事例 >>

    後遺障害等級14級の専業主婦について、休業損害として200万円以上が認められた事例 >>

    息子と二人暮らしの事故時78歳の女性(むち打ち)について、主婦休業損害として130万円が認められた事例 >>

  • (ウ)症状が残らず完治したケース

    症状が残らず完治したというケースでも、完治に至るまでは痛みなどの症状が出ていたはずですので、その間の家事のしづらさの休業損害を請求していくことになります。
    おケガの内容や、どのくらいの治療期間で完治したのかなどによって、休業損害の金額は異なってきます。
    相場としては30万円程度が目安になりますが、事案によってこれよりも低くなることもあれば、高くなることもあります。

    むち打ち(完治)となった専業主婦について、休業損害として200万円が認められた事例 >>

    Point

    主婦(専業主婦・兼業主婦)立証のポイント

    まず同居の家族構成を明らかにする必要があります。
    住民票を取り付けるのが一般的で、高校生以下のお子さんが載っている場合は、お母さんが家事をしているだろうという予測が働きますので、主婦としての休業損害が認められやすい傾向にあります。
    お子さんが同居していない、若しくは、お子さんが同居しているが既に成人しているといった場合には、同居家族の方の収入資料を入手するのが良いです。
    同居家族の方の収入で家計が賄われていて、ご自身は家事をして家庭を支えているということを立証していきます。
    お仕事をしながら家事もされているという方の場合は、ご自身の収入資料と、他の同居家族の方の収入資料とを入手するのが良いです。

男性であっても主夫休業損害が認められます

近年、男は外に出て、女は家にいるという昭和以前の価値観に変化が見られ、男性であっても家事を行っているというケースが増えてきています。
従いまして、従来の裁判例の傾向よりも、今後は男性の主夫としての休業損害が認められやすくなっていくものと思われます。
この場合、同居の奥様やお子さんの収入資料などがあると、男性の主夫としての休業損害が認められやすくなります。

専業主夫の男性(むち打ち)について、主夫休業損害として132万円が認められた事例 >>

専業主夫の男性(むち打ち)について、主夫休業損害として約100万円が認められた事例 >>

70代男性について、高齢の妻の健康状態にかんがみ、一定の家事をしていたと認められ、主夫休業損害として約83万円が認められた事例 >>

家事ではなく家族の介護をしているという場合でも休業損害は認められます

家事ではなく家族の介護をしているという場合でも休業損害は認められます。
この場合、介護が必要なご家族の方の診断書などを取り付けることによって休業損害を請求していきます。

むち打ちの独身女性について、高齢の母の介護に支障が出たとして休業損害約50万円が認められた事例 >>

事業所得者の方(自営業者など)

自営業者の休業損害の請求は非常に難しい分野です

自営業者の方が交通事故に遭った場合、①事業を継続するのか、②事業を一時休みとするのか、③廃業するのかといった経営判断を迫られることになります。
保険会社は営利企業ですので、そもそもなるべく休業損害を支払いたくないというスタンスです。
また、裁判所も、損害賠償請求を考えるにあたって、「損害の控えめな認定」という思考回路を持っていて、証拠上明らかでない休業損害については、消極的に考える傾向にあります。
従いまして、一般論としては、自営業者の方が交通事故に遭ってしまったという場合、「保険会社から収入減少分は補填されるだろう」との考えの下に、事業を休んだり、廃業したりすることはおすすめできません。

ただし、交通事故で入院してしまい仕事しようにもできない、手先を使う仕事だが手をケガしてしまって仕事にならない、首腰が痛くて運転ができなくなり営業に回れないなど、やむを得ない休業や廃業の事例は存在します。
そのような場合には、なるべく高い金額での休業損害を認めさせるべく、周到な準備をしてくことが重要となります。
自営業者の方が交通事故に遭った場合の休業損害は、損害論の中でも、最も難しい分野の一つとされていますので、被害者側専門の弁護士に相談されることをおすすめします。

①事業を休まずに継続させたケース

交通事故に遭ってしまったが、事業を休まずに継続させたケースについては、交通事故に遭っていなければ得られたであろう収入と、交通事故後の収入との差額を、休業損害として請求していくことになります。
その場合の主な資料は確定申告書類や帳簿類になりますので、お仕事関係の資料は大事に保管しておいていただくことをおすすめします。
仮に申告をしておらず、仕事関係の資料が一切ないという場合は難しい戦いになりますが、まずは弁護士に相談されることをおすすめします。
当事務所の弁護士の解決事例でも、確定申告をしていないケースや、確定申告をしていたが元々赤字申告であったというケースで、休業損害を獲得できた事例が多数存在します。

なお、ご自身は仕事を休まれた若しくはセーブしたという場合で、他者に応援を頼んで事業継続させたであるとか、従業員により働いてもらって事業継続させたような場合は、応援代や追加人件費を損害として請求していくことになります。
いずれにしても資料が重要ですので、請求書・見積書・領収書・預金通帳などお金の流れに関する資料は、すべて保管しておいてください。

確定申告をしていなかった焼き肉店店主(むち打ち)について、休業損害400万円が認められた事例 >>

赤字申告のため保険会社からは仕事に関する損害は一切認めないとされていた不動産業(むち打ち)について、仕事に支障の出た分の損害として裁判で190万円がみとめられた事例 >>

②事業を休業させたケース

交通事故に遭ってしまったが、事業を休業させたケースについては、交通事故に遭っていなければ得られたであろう収入を、休業損害として請求していくことになります。

また、廃業ではなく休業ですので、売上が減少し、流動経費も減少するのに対して、地代家賃など固定経費は払い続けなければならないという状況に置かれると思います。
こうした地代家賃などの固定経費分も請求していきます。
この場合の主な資料は確定申告書類や帳簿類になりますので、お仕事関係の資料は大事に保管しておいていただくことをおすすめします。
仮に申告をしておらず、仕事関係の資料が一切ないという場合は難しい戦いになりますが、まずは弁護士に相談されることをおすすめします。
当事務所の弁護士の解決事例でも、確定申告をしていないケースや、確定申告をしていたが元々赤字申告であったというケースで、休業損害を獲得できた事例が多数存在します。

事故後休業を余儀なくされたウェブデザイナーについて、保険会社から休業損害は払わない旨の示談提示があったのに対して、弁護士介入後に200日分の休業損害が認められた事例 >>

③廃業したケース

交通事故に遭ってしまったが、事業を廃業させたケースについては、交通事故に遭っていなければ得られたであろう収入を、休業損害として請求していくことになります。
この場合の主な資料は確定申告書類や帳簿類になりますので、お仕事関係の資料は大事に保管しておいていただくことをおすすめします。
仮に申告をしておらず、仕事関係の資料が一切ないという場合は難しい戦いになりますが、まずは弁護士に相談されることをおすすめします。
当事務所の弁護士の解決事例でも、確定申告をしていないケースや、確定申告をしていたが元々赤字申告であったというケースで、休業損害を獲得できた事例が多数存在します。

また、廃業の場合は、交通事故と廃業との因果関係を繋げることがポイントとなってきます。
従来していた事業の内容と、交通事故によるおケガの内容を照らし合わせて、作業ができないことを医学的に立証できるかが重要となってきます。

確定申告をしていなかったカラオケ店経営者(むち打ち)が、交通事故の後に廃業したケースにおいて、裁判で400万円以上の休業損害が認められた事例 >>

会社役員の方

会社役員の方の休業損害については、受け取られていた役員報酬の性質が、労働の対価として払われていたものであるのか、利益配当として払われていたものであるのかがポイントとなってきます。
社長や会長などの役員の方の中には、いまは一線を退いているが、これまでの事業への貢献として役員報酬が支払われ続けているというケースがあると思いますが、これは株式配当と同様、利益配当の性質を持ちますので、交通事故時点において労働をしていない役員の方が交通事故に遭ったとしても、休業損害は支払われません。
ただし、こうした役員の方というのは少数で、多くの役員の方々は、実際、営業などの労働をしていることが多いように思われます。

そこで、仕事内容、企業規模などをヒアリングさせていただき、入手可能な限りで資料を整え、役員報酬が労働の対価として払われていたことを証明して、休業損害を請求していくこということになります。

会社社長ではあるが、実際は自営業に近い形態の男性(むち打ち)について、休業損害として340万円強が認められた事例 >>

従業員4名を抱える建設会社社長の男性(むち打ち)について、休業損害として約200万円が認められた事例 >>

障害者施設役員の男性(むち打ち)について、休業損害150万円強が認められた事例 >>

失業中の方

失業中など無職の方で交通事故の時に仕事をしていなかったという方については、まず家族のために家事や介護をしていたかどうかを検討することになります。

家族のための家事や介護をしていたという方はこちらをご覧ください。

特に家族のために家事や介護をしないという無職の方についても、休業損害が請求できる場合があります。
具体的には、職業安定所・ハローワークの登録や、採用募集をしている企業の採用フォームにエントリーした・履歴書を送付した・面接を受けたなどといった事情、就職活動をしていたことが伺われるメールの受信、マイナビ・リクナビ・indeedなど各就職活動サイトへの登録情報などの資料を保管しておいていただき、これらに基づいて、交通事故に遭っていなければ就労していたということについて立証し、休業損害を請求していきます。

後遺障害等級14級の20代の男性につき、保険会社から無職ゆえに休業損害は0円と言われていたケースで、弁護士介入後に200万円の休業損害が認められた事例 >>

児童・学生の方

就職遅延による休業損害を請求できます

症状が重く、本来交通事故がなければ就職していた可能性があったのに、就職できなかったというケースでは、就職していたとしたら得られたであろう給料について、休業損害を請求することができます。
交通事故の前に就職活動をしていたという方については、エントリー受付のメールなどの資料を保管しておいてください。
交通事故のせいで、学校を留年・休学したために卒業が遅れ、就職遅延となった方については、留年や休学の証明書を取り付けていただいて、それを元に就職遅延の休業損害の請求をしていくことになります。

交通事故で休んだアルバイト代について請求できます

交通事故でケガをしてしまい、アルバイトのシフトを入れられなくなったという学生の方もいらっしゃると思います。
その場合は、アルバイト先に休業損害証明書を書いてもらえば、本来アルバイト出勤していたであろう日数についてのアルバイト代が休業損害として認められます。
また、アルバイト通勤中に交通事故に遭ってしまった方については、労災の利用もできます。

休業損害証明書
通院の付添いなどで親が仕事を休んだ場合、親の休業損害を請求できます

お子様が交通事故に遭ってしまい、その入院や通院の付添いのために、親が仕事を休まなければならないケースがあります。
このような場合には、お勤め先に休業損害証明書を書いてもらってください。
入通院付添費の一環として、親の休業損害相当額が認められます。

休業損害証明書
学生をしながら、家族のために家事や介護をしている方について

交通事故に遭ってしまった学生の方の中には、お子さんがいる方や、弟妹、両親などの家族のために家事もこなしているという方もいらっしゃると思います。

また、祖父母の介護などご家族の介護をしながら、学生をされているという方もいらっしゃると思います。
このような家事や介護もしている学生については、交通事故によるおケガのせいで、家事や介護がしづらくなった分の休業損害を請求することができます。

家族のための家事や介護をしていたという方はこちらをご覧ください。

(4)入院の際の注意点

病院の指示に従って入院しましょう

激しい交通事故の場合は、交通事故の後にそのまま救急搬送され、入院となることが多いです。
また、交通事故の直後は入院をしなかったケースでも、後に靭帯損傷などが判明し、手術のために入院するということもあります。
いずれにしても、病院から入院についての話があり、それに応じて入院するのが得策といえます。

むち打ちなどで医学的に入院の必要性が低いもかかわらず、患者の希望で入院させたような場合には、後になって、入院の治療費が否認され、入院治療費の返還を求められてしまうことがありますし、入院治療費が慰謝料から減らされてしまうこともあります。
自身の希望ではなく、医師の指示により入院するようにしましょう。

個室利用に注意

交通事故で入院をする際、他の患者さんと相部屋になってしまうことがあります。
加害者のせいで入院することになってしまったので、相部屋ではなく、よりプライベートの保たれる個室を利用したいと思われるのは自然なことだと思います。

しかしながら、個室利用料については、医師の指示がある場合、症状が重篤である場合、個室以外に空室がなかった場合などについてしか認められない運用となっています。
従いまして、特に病院から個室の案内がなく、相部屋に通されようとされた際に、被害者の方の希望によって、個室へ変更してもらうということはおすすめしません。
病院から特に要請がなかったにもかかわらず、患者の希望で個室に入院したような場合には、後になって、個室使用料が否認され、個室使用料の返還を求められてしまうことがありますし、個室使用料が慰謝料から減らされてしまうこともあります。
自身の希望ではなく、病院の指示により入院するようにしましょう。

病院の指示なく個室を利用されたいという場合は、自己負担となるリスクがあることを承知の上、申し出るようにしてください。

(5)慰謝料算定上の注意点

当事務所では週2~3回程度のリハビリ通院をおすすめしています。
弁護士に依頼した場合、慰謝料額は裁判基準となりますが、週1回以下の通院頻度の場合、裁判基準満額の慰謝料額を得られなくなってしまうことがあります。

ただし、骨折の治療、眼科治療など週2~3回の通院が必要ではない診断名の場合もありますから、その場合は、治療期間が長期になりすぎないことと、定期的な通院(月1回など)を心がければ、慰謝料額を減らされずに済むこともあります。
慰謝料算定は様々な要素の総合考慮で判断される非常に難しい損害費目ですので、慰謝料額が気になる方は、交通事故被害者側専門の弁護士に相談されることをおすすめします。

なお、弁護士に依頼しない場合は、慰謝料計算は保険会社基準となり、自賠責の基準だと通院1日あたり4300円(令和2年3月31日以前の交通事故だと4200円)とされていて、弁護士に依頼した場合の慰謝料水準より低くなります。

慰謝料算定の詳細はこちら >>

(6)後遺障害等級を獲得するための注意点

通院頻度に関する注意点

むち打ち症などの神経症状(痛みやしびれ)の場合、整形外科に週2~3回程度の頻度で通っていた方が、後遺障害等級が取りやすくなります。

逆に、通院頻度が少ない場合や、数週間以上通院がない期間がある場合は、後遺障害等級が付きにくくなります。
これは診断名や症状によって異なりますが、後遺障害等級は通院の仕方によって結果に差が出ますので、早めに交通事故被害者側専門の弁護士に相談することをおすすめします。

医師への症状の伝え方に関する注意点

診察やリハビリの際に、医師・理学療法士・看護師等に症状を聞かれると思いますが、その時の回答にも注意が必要です。

よくあるNGとしては、「先生のおかげでだいぶ良くなりました」と伝えることです。
本当に良くなっているのであれば、素直にそう伝えてもらっていいのですが、症状が良くなっていないにもかかわらず、先生のおかげで良くなったと話してしまうと、診断書やカルテに症状が良くなっていると書かれてしまい、それが将来の後遺障害等級認定や示談交渉・裁判の際に不利な証拠となってしまいます。

例えば、腰の痛みが残ってしまったために後遺症の主張をするというケースにおいて、治療期間中に「腰がだいぶ良くなった」と本人が言っている旨の記載が診断書やカルテに残っていると、後遺障害等級非該当の判断がされてしまったり、治療費の打ち切りが行われしまいます。
人の良い方は、お世話になっている先生の治療の成果を伝えてあげようとして、良くなったなどと安易に伝えてしまうことがありますが、症状が残っているうちは、まだ症状が残っている旨素直に伝えましょう。

次に多いNGとしては、症状の伝え漏れが挙げられます。
例えば、腰と左足首が痛かったという場合で、医師から左足首のことばかり聞かれるものだから腰の痛みの話はしなかったという方がいらっしゃいます。
医師に症状を伝えないと、証拠上は、痛みが無かったものとして扱われてしまうので、すべての症状を伝えるようにしましょう。
後になって腰も痛かったのですと言っても手遅れになってしまうことがあります。

病院選びの注意点

病院の規模の違いに注意

交通事故の場合、整形外科へ通院することが多いですが、整形外科といっても、町医者・総合病院・大学病院など様々な種類があります。

後遺障害等級14級9号の認定の場合は、主に治療やリハビリの状況や症状の推移が見られますから、予約の取りづらい大学病院や総合病院よりも町医者へ通院した方が適したケースもありますが、高精度のMRI・CTなどの撮影や電気生理学的検査など専門的な検査が必要な場合は、大学病院や総合病院への通院に馴染むことになります。

交通事故の内容や症状によって適した病院の規模が変わってきますので、まずは被害者側専門の弁護士に相談されることをおすすめします。

病院の診察科の違いに注意

ずっと整形外科に通っていたが、耳鳴りの症状もあるであるとか、事故の瞬間を思い出してしまいよく眠れないといった症状があるとか、本来整形外科以外に通わなくてはならないといったケースも存在します。

だいぶ日が経ってから、耳鳴りで本来通うべき耳鼻咽喉科に通ったであるとか、PTSDで本来通うべき心療内科や精神科に通ったというのでは、初診日が遅すぎるということで、交通事故との因果関係が否定されてしまうことがあります。
主治医から、この症状についてはこちらの診察科に通ってくださいなどのアドバイスがあればいいのですが、1つ1つの症状についてアドバイスをもらえないこともありますし、医師は医療の専門家ではあっても後遺障害等級獲得の専門家ではないので、気になる方は被害者側専門の弁護士に相談されることをおすすめします。

画像撮影や検査に関する注意点

医学的に必要な画像撮影や検査については、お医者さんが判断するところですが、後遺障害等級の獲得のために必要な画像撮影や検査というものが存在します。
これらをしておかないと、適切な後遺障害等級の認定を受らけれず、結果として、慰謝料額などの損害額が少なくなってしまいます

必要な画像撮影や検査は、診断名や症状によって異なりますので、それぞれのパートをご覧ください。

むち打ち >>

骨折 >>

靭帯損傷(腱板損傷・TFCC損傷・関節唇損傷・半月板損傷など) >>

CRPS >>

脊髄損傷(頚髄損傷・胸髄損傷・腰髄損傷) >>

高次脳機能障害 >>

治療中の方や治療費打ち切りを言われた方へ 2

治療費の打ち切りを伝えられたら

治療費の打ち切りを伝えられたら

ある日突然、「今月末で治療費は打ち切ります」と保険会社から伝えられることがあります。

保険会社は営利企業ですから、支払わなくても大丈夫そうな治療費は、極力支払いたくないというのが本音です。
それが本来支払う必要のない治療費なのであれば、保険会社の言い分は正当なのですが、中には治療を継続する必要があるにもかかわらず、治療費の打ち切りがなされるケースがあります。

最悪なケースは、本来治療を継続する必要があるにもかかわらず、保険会社の打ち切りの打診に従って治療をやめてしまい、示談をしてしまうことです。
中には、正当な治療費打ち切りもありますが、不合理な打ち切りも多数存在しますので、まずは被害者側専門の弁護士に相談されてください。

治療期間を判断するのは保険会社ではなく主治医です

治療期間について争われる裁判は多いですが、裁判所の見解は、主治医の判断が不合理でない限りこれを採用するということになっています。
保険会社が治療費を打ち切った日で治療終了という論理は成り立ちません。
従いまして、保険会社から治療費打ち切りの連絡があったとしても、そもそも保険会社というのは、治療期間がいつまで必要かについての判断権限を有していないということを頭に入れておく必要があります。
保険会社は営利企業ですから、ただ治療費をこれ以上払いたくないという理由のみで、治療費打ち切りを断行してくることがあります。

なお、主治医の判断が不合理か否かは、①おケガの内容や症状の内容、②症状の推移、③治療の内容、④治療経過、⑤検査結果、⑥当該症状について症状固定に要する通常の期間、⑦交通事故の状況などの考慮要素から判断されます。
保険会社が打ち切りを言ってくる場合、これら7つの要素を、念入りに分析して、打ち切りの判断をするということは、ほとんどありません。

治療中の方や治療費打ち切りを言われた方へ 3

弁護士が介入するメリット

(1)電話一本で治療期間を延長できる場合があります

被害者側専門の弁護士が介入した場合には、保険会社の打ち切りの判断を撤回させ、治療期間を延長できる場合があります。
まずは、電話にて、保険会社の打ち切りの根拠を聞き、その根拠に理由がないと思われる場合には、その場で打ち切りの判断を撤回するよう交渉します。
弁護士による電話一本で保険会社の打ち切りの判断が撤回されることがあります。

(2)医学的な証拠などを提出して治療期間を延長させます

保険会社内で一度決まった判断ですので、弁護士が電話で交渉をしても、打ち切りの判断が覆されないこともあります。
電話交渉で無理であれば、証拠や文献などの裏付けを取り付けます。
当該診断名に関する医学文献や、類似事例の裁判例などを保険会社に資料として提出することもありますが、最も効果的なのは、主治医の意見書や医療照会です。
治療期間の判断権は主治医にありますから、主治医と連携を取り、適切な治療期間についての見解を伺い、それを証拠化して、保険会社に提出します。
この新証拠によって、保険会社が打ち切りの判断を覆してくれることがあります。

(3)打ち切り後の治療費を後日回収します

電話交渉や医学的な証拠の提出によっても、保険会社が打ち切りの判断を覆さないことがあります。
その場合には、健康保険、労災、人身傷害保険、自賠責保険など他のツールを利用して、治療を継続することになります。

よくある例としては、保険会社により治療費を打ち切られた後は、健康保険を利用して、自己負担分3割を被害者で立て替えていただき、その後、自賠責保険に被害者請求をして、打ち切り後の治療費を回収するというケースが挙げられます。
自賠責保険に打ち切り後の治療費を認めさせるという点がポイントで、これにより、後々の示談交渉や裁判において、自賠責保険も打ち切り後の治療費を認めているのだから、敢えて示談交渉や裁判の場でこれを否定する必要は無いだろうという、一定の推定を働かせることができます。

(4)打ち切り後に治療を継続していることを
後遺障害等級の申請でもアピールしていきます

保険会社の打ち切り後も、なお治療を継続したという事実は、被害者の症状の残存を裏付けるものとして、後遺障害等級の申請の際に評価されます。
従いまして、自賠責保険への請求の際には、打ち切り後の治療費の回収と合わせて、後遺障害等級の申請もセットで行うことが多いです。

治療中の方や治療費打ち切りを言われた方へ 4

保険会社との交渉や裁判に強い、小杉法律事務所の特徴

保険会社との交渉や裁判に強い、小杉法律事務所の特徴

(1)保険会社との交渉に強い理由

当事務所の弁護士は、これまで1000件以上の交通事故事案の交渉を行ってきていて、保険会社との交渉の実績が豊富です(弁護士1人あたり)。

保険会社との交渉にはコツがあります。
保険会社の担当者には、それぞれ決裁権限の範囲というものがあります。
この範囲は、担当者によってことなります。
担当者が割と権限のある人の場合は、その担当者を説得することができれば、治療費打ち切りの判断が覆るということになります。
他方で、あまり権限のない担当者の場合は、その担当者を通して、上席に治療費打ち切りの判断を覆させるようにする必要があります。
当事務所は交通事故関係訴訟を得意としていますので、基本的には裁判辞さずのスタンスで強気の交渉をしていきます。

(2)裁判に強い理由

基本的に交通事故などの損害賠償請求事案以外の事件は受任しません。
損害賠償請求というのは奥が深く、この分野のみを極めるにしても、果てしない時間がかかるからです。

当事務所は交通事故事案を中心とする損害賠償請求分野を極めようと思っています(なお、完全に極めることは不可能な分野です。)。
ゆえに勉強量・研究量が多く、裁判に勝つための鍛錬ができています。

また、東京地方裁判所民事27部や横浜地方裁判所第6民事部など交通事故を専門に扱う裁判所の部門があります。
これを交通部と呼びますが、交通部の裁判官は、交通事故の裁判を中心に扱っていますので、交通事故に関して詳しい裁判官が多いです。

当事務所は福岡に存在しますが、東京地方裁判所民事27部や横浜地方裁判所第6民事部の交通部での解決事例を多く有しております。
また、裁判所との交通事故に関する協議会に弁護士会代表として参加したり、交通事故関連の研修講師を多数行うなどもしております。

九州の裁判官は、元交通部出身の裁判官など交通事故に詳しい裁判官もいらっしゃいますが、まったく詳しくない方もいらっしゃいます。そのような裁判官にあたった場合は、こちらが議論をリードしていくことを心がけています。
恥ずかしい判決を出すと出世に響きますので、裁判官もこちらの提示する理論の裏付けとなる文献などを提示すれば読んでくれます。

なお、これまで獲得した判決については、公益財団法人日弁連交通事故センター研修研究委員会編「交通事故損害額算定基準」や判例集である「自保ジャーナル」などに複数掲載されています。

自保ジャーナルと交通事故損害額算定基準

治療中の方や治療費打ち切りを言われた方へ 5

治療費打ち切りを言われたケースの実績

治療中の方や治療費打ち切りを言われた方へ 6

ご依頼から解決までの流れ

ご依頼から解決までの流れ

当事務所では治療期間中から弁護士を介入させた方が適切な解決をしやすいと考えています。
無料の法律相談を実施していますので、治療中であっても、まずは法律相談を実施されることをおすすめします。

法律相談の後に、依頼したいと思われた場合に、受任手続に進みます。

法律相談の流れについてはこちらをご覧ください。 >>

解決までの流れの詳細はこちらをご覧ください。 >>

治療中の方や治療費打ち切りを言われた方へ 7

利用者の声

山口県50代男性 会社役員 後遺障害等級14級(むち打ち)
車vs車

ガソリンスタンド内で車にぶつけられてしまい、頚椎捻挫という診断を受けてしまいました。
私は後縦靭帯骨化症(OPLL)という難病を元々患っていたため、保険会社からは、事故との関係がないといわれ、早々に治療費を打ち切られてしまいました。
障害者が事故にあった場合は、こんなものかと半ばあきらめていましたが、一応弁護士の先生の見解を聞いてみようと思い、法律相談に行ってみました。
そこで小杉弁護士と出会いましたが、事故をきっかけに症状が出たのであればそれは事故のせいだとおっしゃっていただき、保険会社と戦う決意をしました。
小杉弁護士はまず自賠責から後遺障害等級14級を取ってくれて、そのまま東京地方裁判所へ提訴をしてくれました。
私は裁判の途中で山口県へ引っ越したのですが、尋問の準備のために山口県まできて打合せをしてくれました。
東京地方裁判所では、OPLLのせいで頚椎捻挫となったのではなく、交通事故のせいで頚椎捻挫となったと認めてくれて、勝訴判決を得ることができました。
ただ、保険会社が東京高等裁判所に控訴する意向であることが判明したため、こちら側も控訴で応戦することになりました。
そうしたところ、東京高等裁判所でも、事故との因果関係を認める判断をしてくれて、さらに、東京地方裁判所の判断よりも役員報酬の点を多く認めてくれて、控訴審で賠償額が上がることになりました。
難しい裁判だったみたいで時間はかかりましたが、最後まで一緒に戦い、勝つことができて満足しています。

解決事例の詳細はこちら >>

治療中の方や治療費打ち切りを言われた方へ 8

よくある質問

Q 病院へ通えば通うほど、もらえる慰謝料は高くなるのでしょうか?

Q 保険会社がむち打ちの場合の治療期間は通常3か月までだと言ってきました。本当でしょうか?

Q 現在治療中ですが、治療費は保険会社が払ってくれています。特に何も争いごとは起きていないのですが、弁護士費用特約に入っているので、弁護士さんに相談した方がいいのでしょうか?

Q 通う病院によって慰謝料額に差が出ることがあるのでしょうか?

Q 保険会社の担当者の話し方にストレスが溜まります。どうしたらいいでしょうか?

Q 現在治療中ですが、完治する気配がありません。後遺障害等級は取れますか?

Q できれば整骨院に行きたいのですが、整形外科に通った方がいいでしょうか?

Q 現在治療中ですが、今後症状がよくなるのか不安です。どうしたらいいでしょうか?

Q 温泉治療をしたいのですが、その場合の料金は保険会社に払ってもらえるでしょうか?

Q 仕事が忙しくて病院へ行けません。この場合でも適正な慰謝料は払ってもらえるのでしょうか?

Q リハビリのために仕事を休んでしまうと給料や今後の昇給の点で不安があります。通院をなるべくセーブして仕事をするべきか、仕事は休んでしまってリハビリに専念するべきか悩んでいます。どうしたらいいでしょうか?

Q 自営業なのですが、リハビリのために仕事を休んでしまったら、事業に影響が出てしまいます。他方で、体が痛いので、リハビリに通いたいとも思っています。どうしたらいいでしょうか?

Q 病院からは入院を勧められていますが、幼いこどもがいるため、入院できません。どうしたらいいでしょうか?

Q 個室に入院したいのですが、保険会社が入院の治療費や個室代は認めないと言ってきています。認めさせることはできないでしょうか?

Q 通勤中の交通事故なのですが、会社が労災は使うなと言っています。使ってはダメでしょうか?

Q 正社員ではないのですが、通勤中に交通事故に遭ってしまいました。労災は使えるでしょうか?

Q 通勤中に交通事故に遭ったのですが、うちの会社は労災に加入していないと言われてしまいました。労災に加入していない場合には、労災は使えないことになりますか?

Q タクシーで通院したいのですが、保険会社がタクシーはダメだと言っていました。タクシーでの通院を認めさせることはできませんか?

この記事の執筆者

小杉 晴洋
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災などの損害賠償請求解決件数1000件超。

経歴
小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身・福岡市在住。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(当時。現「神奈川県弁護士会」)に登録後(損害賠償研究会所属)、福岡県弁護士会に登録換え(交通事故委員会所属)。