交通事故の解決実績

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【むち打ち】自賠責保険非該当の判断に対し、異議申立てにより後遺障害等級14級を獲得し、人身傷害保険を用いて自己過失分も含め満額回収した事例

Wさん 40代・男性・会社役員

【むち打ち】自賠責保険非該当の判断に対し、異議申立てにより後遺障害等級14級を獲得し、人身傷害保険を用いて自己過失分も含め満額回収した事例

解決事例のポイント

① 身体に加わった交通事故の衝撃の立証・カルテに基づくむち打ち症状の推移の立証・MRI画像上の変性所見やSLRテストなどの神経学的所見などを指摘して異議申立てを行うことで自賠責保険非該当の判断を後遺障害等級14級に変更させた
② ドライブレコーダーの解析や現地調査によって加害者側の過失割合の主張を退ける
③ 会社役員だが逸失利益約100万円の満額認定
④ 人身傷害保険金を利用して自己過失分も回収し、過失0の場合と同様の賠償額を獲得

 

相談前

Wさんは40代会社経営者の男性です。

四輪車を走行していたところ、丁字路で一時停止無視の車に衝突されてしまい、むち打ちのケガをしてしまいます。

Wさんは、むち打ちの症状を治そうとリハビリをしましたが、保険会社の担当者より、むち打ちの治療期間は3か月であると言われてしまい、治療費を打ち切られてしまいます。

Wさんは、弁護士費用特約に加入していたこともあり、弁護士に依頼することにしました。

ネットで県外の弁護士も含めて探してみたところ、弁護士小杉のもとにたどり着きます。

 

法律相談

今後の流れがどのように進んでいくかについて、主にお伝えしました。

また、弁護士が入る場合は、1日通院あたり4300円などの保険会社基準の慰謝料計算ではなく、何か月間通院をしたかによって計算する裁判基準の慰謝料計算となることを説明しました。

しかしながら、月の通院日数が10日を下回ると、裁判基準満額の慰謝料水準とならないことがあります。

また、リハビリ回数が少なかったり、症状が残っているにもかかわらず半年以内に治療を終了してしまうと、むち打ち症での後遺障害等級を獲得できないこともあります。

そこで、お医者さんも勧めるのであれば、月10日以上のリハビリで回数で半年間は治療継続するのが良い旨、お話をしました。

その他、半年リハビリを継続してもむち打ち症が完治しない場合には後遺障害等級の申請をすることや、その際の後遺障害診断書の書き方のポイント、その他慰謝料や逸失利益、過失割合などの損害賠償額についての説明をしました。

 

後遺障害等級14級の獲得(むち打ちの異議申立て)

治療費打切り後もWさんには治療を続けてもらいましたが、むち打ち症が完治することはありませんでした。

そこで、主治医の先生に後遺障害診断書を記載してもらい、後遺障害等級の申請に進むことにしました。

ところが、自賠責保険は、後遺障害等級非該当の認定をしてきました。

認定理由書を確認したところ、スパーリングテスト及びジャクソンテストという神経学的所見が陰性所見となっていることが非該当の理由として挙げられていました。

Wさんの症状は重いものではありませんでしたが、症状が残存しているのは確かだったため、異議申立てを行うことにしました。

具体的には、修理費用見積りなどの物的損害状況から交通事故車両の損傷状況を立証し、また、実況見分調書などの刑事記録から衝突までの加害車両の速度や衝突後に停止するまでの距離を立証して、Wさんの身体に加わった衝撃の程度が大きかったことを裏付けていきました。

また、カルテから、Wさんの症状の推移に不自然な部分がないことを指摘し、XPやMRI画像から骨棘形成・椎間板の膨隆などの画像所見の指摘を行いました。

加えて、確かに自賠責保険が言及するとおりジャクソンテストやスパーリングテストは陰性所見ですが、腰椎捻挫にかかるSLRテストは陽性所見であり、ジャクソンテストやスパーリングテストの陰性所見は腰椎捻挫由来の症状の後遺障害等級該当性を否定するものにはなりえず、また、腰椎捻挫由来の症状についての神経学的所見は存在する旨を指摘しました。

そうしたところ、自賠責保険にこの異議申立てが認められ、非該当判断がくつがえり、後遺障害等級14級の認定がなされました(自賠責保険金75万円獲得)。

 

示談交渉の決裂

異議申立てにより獲得した後遺障害等級14級をもとに示談交渉を開始しました。

保険会社の回答は、治療期間は打切りのあった3か月分しか認めない、加害者は一時停止していたため過失割合は40:60となる、被害者は会社役員であるため逸失利益を満額認めることはできないなどの回答をしてきました。

これらの回答に納得がいかなかったことから、Wさんに相談の上、熊本地方裁判所に提訴することにしました。

 

民事裁判 熊本地方裁判所

過失割合

被告側は、過失割合40:60を主張していましたが、裁判では、ドライブレコーダーの解析を元にした主張や、現地調査に基づく主張、刑事記録に基づく主張を行い、被告側の主張を排斥していきました。

そうしたところ、裁判所は、原告側の主張を認めてくれて、過失割合15:85の判断をしてくれました。

治療費打切りや通院慰謝料について

東京地方裁判所の交通部裁判官の講演録をもとに治療期間についての考え方を示し、また、主治医の元に医師面談に行って治療期間は打切り時ではなく交通事故から半年後であるとの意見書を入手して戦いました。

そうしたところ、裁判所は、保険会社が行った治療費打切りは不当であると判断してくれて、打ち切り後の治療費も保険会社に支払うよう命じてくれ、通院慰謝料も半年間の基準の満額認定をしてくれました。

逸失利益

Wさんは会社役員であるため、逸失利益も争点となりました。

会社役員の方については、役員給料が決まっているものですから、交通事故の後も給料が下げられないことがあります。

Wさんも、交通事故に遭った後も役員給料を下げられずに維持されていました。

しかしながら、これはWさんがリハビリ期間中もなるべく仕事をするように努め、会社の損害が生じないよう努力したことによるものですので、この点をWさんの陳述書として提出し立証することによって、Wさんの逸失利益を認めるよう請求していきました。

そうしたところ、裁判所も、原告側の主張を認めてくれ、逸失利益として約100万円の認定をしてくれました。

人身傷害保険金の利用による自己過失分の回収

以上の裁判所の判断のほかに、15%分のWさんの過失について、人身傷害保険金を利用することで、本来引かれるはずの過失分についても回収することができました。

400万円以上の回収による解決

以上の裁判上の和解及び人身傷害保険金請求によって合計400万円以上を回収してかいけつすることができました。

 

弁護士小杉晴洋のコメント

会社役員の交通事故は注意が必要です

会社役員の場合、交通事故に遭ってしまった場合、労働者従業員とは異なる考察が必要です。

具体的には、役員報酬と逸失利益の兼ね合いが争点となることが多く、また、ケースによっては、企業損害を考えなくてはなりません。

当事務所では、会社役員の交通事故事件を数多く解決しており、得意としています。

会社役員の方で交通事故に遭われてしまった方については、無料相談を実施しておりますので、遠慮なくご相談ください。

この記事の執筆者

小杉 晴洋
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災などの損害賠償請求解決件数1000件超。

経歴
小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身・福岡市在住。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(当時。現「神奈川県弁護士会」)に登録後(損害賠償研究会所属)、福岡県弁護士会に登録換え(交通事故委員会所属)。