交通事故の解決実績

裁判 バイクvs四輪車 手・手指 過失割合 骨折 会社員 逸失利益 14級

【環指末節骨骨折】【保険会社約230万提示⇒弁護士介入で約735万解決】裁判をすることにより保険会社提示額の3倍以上の判決を得た事例・バイク対車の交通事故でバイク過失なしの判断

Mさん 30代・男性・会社員

【環指末節骨骨折】【保険会社約230万提示⇒弁護士介入で約735万解決】裁判をすることにより保険会社提示額の3倍以上の判決を得た事例・バイク対車の交通事故でバイク過失なしの判断

解決事例のポイント

① 保険会社の示談提示額約230万円を裁判によって約735万円まで増額(3倍以上)
② 後遺障害等級14級で労働能力喪失期間37年認定
③ 車のドア開放事故でバイクの過失0の判決
④ 実収入の2倍の基礎収入額認定

相談前

Mさんは30代会社員の男性です。

バイクで道路を走行していたところ、路肩に駐車していた車の運転席が突然開き、そのドアに衝突して転倒し、指の先を骨折してしまう交通事故に遭ってしまいました。

後遺障害等級14級の認定を受け、保険会社から約230万円の示談提案がありましたが、この金額で示談してよいのかどうか分からなかったため、ひとまず弁護士に相談してみることにしました。

法律相談

法律相談で、保険会社側から提示された示談案の計算書を示談してもらい、それについて説明を致しました。

大きな争点は、①過失割合と②逸失利益の2つでしたので、この点について主にご説明差し上げました。

過失割合

過失割合の判断は、別冊判例タイムズ38号「民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」(全訂5版)の基準に従ってなされることが多く、Mさんのケースですと、【223】図に該当することから、原則としてバイクの過失が10:ドアを開けた車の運転者の過失が90ということになります。

しかしながら、保険会社からはバイク20:車80の過失割合が提案されていました。

Mさんの話を伺うと、Mさんがその車の横を通りかかる直前にドアが開いたということでしのたで、過失割合10:90どころか、過失割合0:100になる可能性のある事案であることを説明しました。

逸失利益-基礎収入額―

Mさんは交通事故の時29歳で若かったので、収入がさほど高くはありませんでした(年収約200万円程度)。

保険会社側の示談提示額は、交通事故の前年の実年収をベースに算定されていました。

しかしながら、Mさんは若年ですので、現在の収入が今後もずっと続くわけではなく、今後昇進などによって収入の上昇が見込まれますので、後遺症逸失利益の基礎収入額が上がる可能性があることを説明いたしました。

逸失利益―労働能力喪失期間―

後遺障害等級14級の場合、労働能力喪失期間は5年に制限される例が多くなっています。

ところが、保険会社側の示談提案における労働能力喪失期間は3年とされていました。

少なくとも、当事務所の経験上は、労働能力喪失期間5年未満で解決した例というのはなく、3年で示談解決してはならない旨を説明致しました。

また、逸失利益などの損害算定の原則的な基準を定めている「民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準」(赤い本上巻)によると、労働能力喪失期間の終期は原則として67歳までとされていて、むち打ち症の場合は14級で5年程度に制限される例が多く見られると紹介されています。

Mさんの後遺症は環指末節骨骨折によるものですから、後遺障害等級14級といえども、67歳まで認められるのが原則と考えられることになります。

示談交渉の決裂

以上の法律相談時の方針説明どおりに示談交渉を行いましたが、保険会社の反応からして大幅な示談金の増額が見込まれなかったことから、Mさんの了解を得て裁判をすることにしました。

民事裁判 横浜地方裁判所第6民事部(交通部)

過失割合(ドア開放事故)

被告側は、Mさんにも2割の過失があるとして争いましたが、原告と被告双方の尋問を行い、加害者がドアを開けたのがMさんのバイクが通行する直前であったことなどを明らかにし、Mさんの過失0という判決を勝ち取ることができました。

逸失利益-基礎収入額と労働能力喪失期間-

Mさんが若年労働者であって、将来、収入の増額が見込まれることを主張立証し、実年収の倍額以上の基礎収入額を認めさせることに成功しました。

また、Mさんの後遺障害等級は14級でしたが、労働能力喪失期間37年の判決を得ることに成功しました。

約735万円の判決獲得

保険会社の示談提示額は約230万円でしたが、最終的に735万円の判決を獲得することができました(既払金約430万円除く。)。

弁護士小杉晴洋のコメント:保険会社の示談提示額は低額であることがほとんどですので、サインする前に弁護士に相談しましょう

保険会社というのは営利企業ですから、安い損害賠償額が早く示談することを目指しています。

ですので、保険会社から受けた示談提案にそのままサインをしてしまうと、損をすることがほとんどです。

Mさんのケースも、保険会社の示談提示額から3倍以上高い解決金額となりましたが、こうしたケースは数多くあり、中には20倍以上で解決するケースもあります。

保険会社から示談提示を受けたという方は、まずは被害者側専門の弁護士に相談されることをおすすめします。

この記事の執筆者

小杉 晴洋
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災などの損害賠償請求解決件数1000件超。

経歴
小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身・福岡市在住。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(当時。現「神奈川県弁護士会」)に登録後(損害賠償研究会所属)、福岡県弁護士会に登録換え(交通事故委員会所属)。