示談 バイクvs四輪車 手・手指 靭帯損傷 骨折 会社員 9級 医師面談
【CRPS・舟状骨骨折・TFCC損傷・腱板断裂】医師面談により後遺障害診断書を訂正してもらい、CRPS(複合性局所症疼痛候群)で後遺障害等級9級獲得(既払金約1500万円のほかに損害賠償金2000万円を獲得して示談解決)
Nさん 30代・男性・会社員
【CRPS・舟状骨骨折・TFCC損傷・腱板断裂】医師面談により診断書を訂正してもらい、CRPS(複合性局所症疼痛候群)で後遺障害等級9級獲得(既払金約1500万円のほかに損害賠償金2000万円を獲得して示談解決)
解決事例のポイント
① 医師は後遺障害等級認定のプロではない。診断書に書き漏れがあれば修正してもらい、CRPSで後遺障害等級9級獲得
② 既払金約1500万円のほかに損害賠償金約2000万円を獲得して示談解決
相談前
Nさんは30代の会社員男性で、バイクで片側2車線の歩道側の道路を走行していたところ、車線変更をしてきた車に衝突されてしまうという交通事故に遭いました。
Nさんには、舟状骨骨折・TFCC損傷・腱板断裂といった診断がなされ、入通院によって治療をしましたが、手に激痛が走るようになります。
物に触れただけで激痛が走るような重い症状となってしまったため、将来が不安になり、弁護士に相談することにしました。
法律相談
Nさんの症状的にはCRPS(複合性局所疼痛症候群)が考えられ、実際、NさんはCRPSの診断も受けていました。
交通事故におけるCRPS診断は、被害者の方が強い痛みを訴えているが、脊髄損傷・神経損傷・靭帯損傷などの所見が無いなど原因不明の激しい疼痛が生じたケースで付けられることがあり、後遺障害等が級獲得が非常に難しい診断名となっています。
Nさんの手を確認したところ、皮膚の変化が感じられたため、CRPSでの後遺障害等級獲得の可能性があると考え、その準備を始めることにしました。
医師面談による後遺障害診断書及びRSDの所見の修正⇒CRPSで後遺障害等級9級獲得
Nさんは、治療が終了し症状固定を迎えたことから、後遺障害診断をしてもらうことになりました。
ところが、主治医の先生に書いていただいた診断書内容では、CRPSの後遺障害等級が獲得できないことが明らかな内容になってしまっていました。
そこで、主治医の先生の病院に赴いて医師面談を実施し、後遺障害診断書の訂正などをお願いすることにしました。
自賠責保険がCRPSの後遺障害等級の判定をする場合、厚生労働省のCRPS研究班が作成したCRPS判定指標よりも厳しい要件が課されています。
病院の先生は、厚生労働省CRPS研究班の作成したCRPS判定指標はご存知である方が多いですが、自賠責保険の後遺障害等級認定のためのCRPSの要件についてはご存知でないという方が多くなっています。
そこで、自賠責保険におけるCRPSの後遺障害等級の要件として、①関節拘縮、②骨萎縮、③皮膚の変化(皮膚温の変化・皮膚の萎縮)が挙げられていることを説明し、Nさんに該当する所見を、後遺障害診断書及びRSDの所見にご記載していただくことにしました。
主治医の先生は快く応じてくれて、無事修正された後遺障害診断書とRSDの所見を獲得することができました。
これらを揃えて自賠責保険に対して被害者請求をしたところ、当初方針どおり、CRPSで後遺障害等級9級の獲得に成功しました。
約1500万円の既払金のほかに約2000万円を獲得して示談解決
車線変更事故のケースであっためNさんにも過失割合が取られてしまうケースで、また、既にNさんに対して既に約1500万円の支払がなされているケースでしたが、保険会社側の弁護士との交渉の結果、追加で約2000万円の損害賠償金を得ることに成功し、示談解決となりました。
弁護士小杉晴洋のコメント:CRPS事案は専門の弁護士でなければ解決困難です
Nさんのケースは、後遺障害診断書やRSDの所見についての加筆修正をしてもらわなければ、CRPSでの後遺障害等級9級の獲得は不可能な事案でした。
私は、100件以上の医師面談実施経験があり、新たな意見書の作成依頼や後遺障害診断書等の修正依頼を得意としています。
医師面談を実施せずにNさんのケースを進めていた場合、後遺障害等級の認定は12級か14級になっていたものと思われます。
局部の痛みの症状が残ってしまった場合、最も重い後遺障害等級は12級とされていて、これを超えるにはCRPSの後遺障害等級認定をしてもらうほかありません。
当事務所ではCRPS事案を多く扱っておりますので、CRPSの症状でお困りの方は、まずは無料法律相談の実施をおすすめします。