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【弁護士解説】交通事故の後遺症が原因で退職…逸失利益は請求できる?

交通事故被害者Kさん(50代・男性・無職)

むち打ち 失業者 後遺障害等級14級 異議申し立て 逸失利益

このページでは、交通事故の後遺症が原因で退職してしまった場合に、

逸失利益が請求できるかを後遺症被害者専門弁護士が解説します。

 

実際に小杉法律事務所の弁護士木村治枝が解決した事例もご紹介しますのでお楽しみに!

 

小杉法律事務所では、後遺症被害者専門弁護士による無料相談を実施しております。

後遺症についてお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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そもそも逸失利益とは?

そもそも逸失利益とはなんでしょうか。

逸失利益とは、「後遺症が残存したことにより、将来にわたって働けなくなったことによる損害」のことです。

 

交通事故により後遺症が残存してしまうと、

交通事故に遭わず、後遺症が残存しなかったときと比較すると働きにくくなってしまいますよね?

その働きにくさは収入・昇進・昇給などに影響してしまい、後遺症が残存しなかった場合と比較すると、

得られるはずであった収入が得られないという事態に陥ってしまいます。

 

その得られるはずであった収入を逸失利益というわけです。

逸失利益の支払は、得られるはずであった収入を得られるするための損害のてん補ということができます。

 

逸失利益の計算方法

逸失利益の定義が分かると、逸失利益の計算方法が分かります。

逸失利益は基本的には、

基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間(に対応するライプニッツ係数)」で算出されます。

一つずつ順番にみていきましょう。

 

基礎収入

基礎収入は文字どおり、逸失利益算定の基礎となる収入のことです。

例えば交通事故被害に遭う前の年収が100万円だった人の、逸失利益の算定の基礎収入を年収1000万円とすることは、

逸失利益の定義が「事故に遭わなければ得られるはずであった収入」ということを考えると、

実態に則していないように思われます。

 

なぜなら逸失利益の算定の基礎収入を1000万円としてしまうと、

この人は交通事故被害に遭わなければ翌年突然900万円の年収UPがあったはずだという主張をしていることと同じです。

 

逸失利益(得べかりし利益)は、最高裁判所第三小法廷昭和43年8月27日判決 民集第22巻8号1704頁で次のように判示されています。

不法行為によつて死亡した者の得べかりし利益を喪失したことによる損害の額を認定するにあたつては、裁判所は、あらゆる証拠資料を総合し、経験則を活用して、でき得るかぎり蓋然性のある額を算出するよう努めるべきであり、蓋然性に疑いがある場合には被害者側にとつて控え目な算定方法を採用すべきであるが、ことがらの性質上将来取得すべき収益の額を完全な正確さをもつて定めることは不可能であり、そうかといつて、そのために損害の証明が不可能なものとして軽々に損害賠償請求を排斥し去るべきではないのであるから、客観的に相当程度の蓋然性をもつて予測される収益の額を算出することができる場合には、その限度で損害の発生を認めなければならないものというべきである。

一言でいうと、逸失利益は、客観的に相当程度の蓋然性を持って予測される収益の額を、

被害者にとって控え目な算定方法により算出すべきということを判示しています。

 

この客観的に相当程度の蓋然性を持って予測される収益の額として、最も多く使われるのが、

交通事故に遭う前の収入です。

 

交通事故に遭う前の年収が100万円だった人が、交通事故に遭わなければ、翌年も100万円の年収であったであろうことは、

客観的に相当程度の蓋然性を持って予測される収益の額ということができるでしょう。

少なくとも、基礎収入を何の理由もなく1000万円とする場合に比べると、極めて現実味がある数字です。

 

このような考え方を踏まえ、『民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準』(日弁連交通事故相談センター編)という、

交通事故の損害賠償請求の実務において、最も広く使われている基準本においては、

逸失利益の基礎収入は、原則として事故前の現実収入とされています。

 

労働能力喪失率

労働能力喪失率とは、後遺症が残存した影響で働けなくなった部分を、

労働能力を喪失した率として数字で表現したものになります。

『民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準』(日弁連交通事故相談センター編)では、基本的に、

労働省労働基準局長通牒(昭32.7.2 基発第551号)別表労働能力喪失率表を参考として、

残存した後遺障害の等級に応じて決定されるとされています。

(労働省労働基準局長通牒(昭32.7.2 基発第551号)別表労働能力喪失率表)

後遺障害等級第 労働能力喪失率100
後遺障害等級第 労働能力喪失率100
後遺障害等級第 労働能力喪失率100
後遺障害等級第 労働能力喪失率92
後遺障害等級第 労働能力喪失率79
後遺障害等級第 労働能力喪失率67
後遺障害等級第 労働能力喪失率56
後遺障害等級第 労働能力喪失率45
後遺障害等級第 労働能力喪失率35
後遺障害等級第10 労働能力喪失率27
後遺障害等級第11 労働能力喪失率20
後遺障害等級第12 労働能力喪失率14
後遺障害等級第13 労働能力喪失率9
後遺障害等級第14 労働能力喪失率5

 

労働能力喪失期間(に対応するライプニッツ係数)

労働能力喪失期間は、労働能力の喪失が収入に影響を与える期間です。

残存した後遺症によっては、お亡くなりになられるまで、日常生活動作に影響を与えるような後遺症もありますが、

典型的な例でいうと給与所得者は、定年退職後、後遺症が残存したからといって、収入が減少するわけではありません。

 

なぜなら定年退職後は、交通事故による後遺症が残存していようがいまいが収入がないからです。

 

こういった考え方を踏まえ、『民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準』(日弁連交通事故相談センター編)では、

労働能力喪失期間の“終期”は、原則として67歳とする。とされています。

 

症状固定を迎えた時の年齢が40歳である人は、労働能力喪失期間は67-40=27年ということになります。

ただし、症状固定時から67歳までの年数が、平均余命の2分の1より短くなる場合には、

平均余命の2分の1を労働能力喪失期間として、逸失利益を算定します。

ただし、むち打ち症の場合は、相当期間の経過による症状の緩和を考慮し、

後遺障害等級第12級13号で10年程度、後遺障害等級第14級9号で5年程度に制限する例が多く見られます。

 

労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数とは、中間利息の控除の為の係数です。

逸失利益というのは、被害者が将来長期間にかけて取得するはずであった利益を、

現在の一時金としてまとめて支給するものなので、

本来ならばただちに手に入らないはずの金銭を受領して利息を得ることができるのは不公平な結果となるという理屈から控除がなされるものです。

具体的には、法定利率での利息を得ることができるだろうと考えられていて、その分が引かれることになっています。

 

それぞれについて詳しく見たところで、

もう一度逸失利益の計算方法をおさらいしましょう。

基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間(に対応するライプニッツ係数)

 

交通事故の後遺症が原因で退職した場合の逸失利益は?

交通事故の後遺症が原因で退職した場合の逸失利益はどうなるでしょうか。

基礎収入・労働能力喪失率・労働能力喪失期間のそれぞれについて

退職した場合には注意すべきポイントがあります。

 

順に見ていきましょう。

 

交通事故の後遺症に関する大前提! 後遺障害等級が認定されなければならない

交通事故後の後遺症が原因で退職する/しないにかかわらず、

まず大前提として、後遺障害等級が認定されなければなりません。

逸失利益は「後遺症が残存したことにより、将来にわたって働けなくなったことによる損害」をいうわけですから、

後遺症が残存したと認められない(=後遺障害等級が認定されない)ときにはそもそも逸失利益は1円も発生しません。

自賠責損害調査事務所から後遺障害等級の認定を受けてはじめて、退職後の逸失利益の検討ができます。

 

また、後遺障害等級が認定されると、後遺症が残存したことに対する慰謝料(後遺症慰謝料)についても請求できます。

このように、後遺障害等級の認定は損害賠償請求において極めて重要ですので、

治療中から後遺症被害者専門弁護士にご相談することをお勧めします。

仮に後遺障害等級非該当の判断が下された場合でも、異議申し立てにより認定の変更がされることがありますが、

その異議申し立ても、弁護士の知識・力量に大きく左右される部分ですので、

後遺症被害者専門弁護士へのご相談がおすすめです。

 

交通事故の後遺症が原因で退職した場合に注意すべきポイント① 基礎収入

基礎収入は、原則として交通事故に遭う前年の収入を用いるわけだから、注意しなくても良いのでは?

と思われるかもしれません。

 

しかし、加害者側(損害賠償金を支払う側)からするとそれをそのまま受け入れるわけにもいきません。

逸失利益の算定は、「客観的に相当程度の蓋然性を持って予測される収益の額を、被害者にとって控え目に」行わなければならないとされています。

現に交渉時に退職して無職になっている人の収益として、最も客観的に相当と程度の蓋然性を持って予測される額は0円というべきでしょう。

 

次の労働能力喪失率のところでも触れますが、

例えば事故前の年収が500万円の30歳の方が、交通事故によるむち打ちで首の痛みが残存してしまい、

後遺障害等級第14級9号に該当する後遺症が残存し、その後遺症が辛く、仕事に影響が出るため退職したとします。

その場合に、500万円×100%(退職したので労働能力をすべて喪失した)×22.1672(67歳-30歳=37年に対応するライプニッツ係数)

として逸失利益を計算してしまうと、ご本人様の辛さに十二分に配慮したとしても、

被害者にとって控え目な算定とは到底言えないように思われます。

端的に言ってしまえば、「後遺症が残存したことに便乗して退職して得をしようとしている」と思われても致し方ありません。

 

では後遺症が残存した後に退職した場合には、逸失利益は全く認められないのか?というとそうではありません。

『民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準』(日弁連交通事故相談センター編)では、失業者の基礎収入について次のように規定されています。

 労働能力及び労働意欲があり、就労の蓋然性があるものは認められる。再就職によって得られるであろう収入を基礎とすべきで、その場合特段の事情のない限り失業前の収入を参考とする。但し、失業以前の収入が平均賃金以下の場合には、平均賃金が得られる蓋然性があれば、男女別の賃金センサスによる。

ここで重要なのは、「労働能力及び労働意欲があり、就労の蓋然性があるものは認められる。

という記載です。

 

つまり、交通事故の後遺症が原因で退職した場合には、退職後も再就労にむけて努力していたことをアピールすることが重要になります!

 

交通事故の後遺症が原因で退職した場合に注意すべきポイント② 労働能力喪失率

労働能力喪失率についても注意が必要です。

交通事故の後遺症が原因で退職した場合に、退職しているのだから労働能力は100%喪失した!と主張することはできません。

もしその主張がまかり通ってしまうと、別表労働能力喪失率表から、

後遺障害等級第4級以下の後遺症が残存した人は、退職すると得をしてしまいます。

 

事故後退職したとしても、基本的には別表労働能力喪失率表に則った労働能力喪失率しか認められないという点には十分注意しましょう。

ただし、別表労働能力喪失率表はあくまで参考値です。

 

例えば神戸地方裁判所平成12年11月20日判決 交民33・6・1904では、

むち打ちで後遺障害等級第14級9号に該当する後遺症が残存したピアノ講師(女性・33歳)につき、

後遺障害の部位、程度、等級、職業、性別、年齢等を勘案して、労働能力喪失率を10%、労働能力喪失期間を34年としています。

むち打ちで後遺障害等級第14級9号が認定された場合には、労働能力喪失率を5%、労働能力喪失期間を5年とする運用が多いことを踏まえると、

この判例は、被害者がピアノ講師であるという職業の特殊性といった事情を重視した判例であるということができます。

 

この判例のように、労働能力喪失率を決定する際には、

被害者の職業、年齢、性別、後遺症の部位、程度、事故前後の稼働状況等を総合的に判断して具体例に当てはめて評価」しなければなりません。

(『民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準』(日弁連交通事故相談センター編)より)

 

 

交通事故の後遺症が原因で退職した場合に注意すべきポイント③ 労働能力喪失期間

労働能力喪失期間についても注意しましょう。

退職しているのだから、労働能力喪失期間は67歳まで必ず認められる! というわけにはいきません。

労働能力喪失率で見たように、たとえ退職したとしても、

むち打ちで後遺障害等級第12級13号の場合は10年、後遺障害等級第14級9号の場合は5年と制限するような一般論は妥当します。

 

ただし、労働能力喪失率でもお話したように、むち打ちで大いに職務に支障が生じる特殊な職業であることなどの主張・立証に成功すれば、

67歳までの労働能力喪失期間が認められることは十分にあり得ます。

 

京都地方裁判所平成14年9月26日判決(自保ジ1472・20)では、

右前腕及び手関節の疼痛(当時後遺障害等級第14級10号(現在は9号))が認定された鍼灸師の男性(25歳)について、

鍼灸師という職業の特殊性と、残存した後遺障害が業務に与える影響を踏まえ、

67歳までの42年間の労働能力喪失期間が認定されています。(一般論の労働能力喪失率は5%のところ14%が認定)

 

交通事故の後遺症が原因で退職した場合に注意すべきポイントまとめ!

①基礎収入 労働能力及び労働意欲があり、就労の蓋然性が認められる場合には、事故前の収入を基礎として逸失利益の算出ができる!

退職後も就労に向けて努力していたことを示す必要がある!

②労働能力喪失率 退職した=労働能力喪失率100%ではないことに注意!

基本的には別表労働能力喪失率表どおりだが、職業の特殊性などを考慮する必要がある!

③労働能力喪失期間 退職した=67歳(就労可能年限)までの全期間ではないことに注意!

むち打ちの12級13号や14級9号でも職業の特殊性などを考慮して、長期間認められることもある!

 

ポイントのおさらいをしたところで、実際に小杉法律事務所の弁護士木村治枝が解決した事例をご紹介します!

小杉法律事務所では、後遺症被害者専門弁護士による無料相談を実施しております。

交通事故の後遺症についてお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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弁護士木村治枝による実際の解決事例:交通事故被害者Kさん(50代・男性・無職)

Kさんは交通事故の後遺症が辛く退職・・・しかし後遺障害等級非該当

Kさんは自動車で自宅に帰っている途中でした。

前の自動車が急ブレーキをかけたので、Kさんも慌てて急ブレーキをかけたところ、

Kさんの後ろを走っていた自動車が、脇見をしていてKさんが急ブレーキをかけたことに気づかず、

そのままの速度で追突してきました。

自動車の骨格部であるピラーや屋根をはじめとするフレームが変形してしまうような大きな交通事故でした。

 

後方から不意打ちのようなかたちで強い衝撃を受けたので、

Kさんはむち打ちを起こしてしまい、首の痛みや腰痛を抱えてしまいました。

 

Kさんは約半年間、週2~3回の治療やリハビリを懸命に続けました。

その甲斐もあって首の痛みは完治しましたが、腰痛は完治せず、痛みが残ってしまいました。

Kさんは交通事故に遭った当時はデスクワークの仕事をしていたので、腰痛は業務に著しい支障をきたしていました。

精神的にも肉体的にも苦痛が大きく、Kさんは退職をします。

 

しかし、後遺障害等級の申請をした結果は非該当、Kさんの腰痛は後遺障害に当たらないという判断が下されました。

その判断に納得がいかず、Kさんは弁護士に依頼します。

 

まずは後遺障害非該当の判断を覆すために異議申し立て!

先ほどもご説明したように、後遺障害等級非該当の判断が下されている現状では、

退職しようがしまいが、逸失利益は請求できません。

 

後遺障害等級非該当の判断が下されたときにまずやるべきことは、

その判断を覆せる可能性が無いかを探すことです。

1回目の申請時と同じ証拠を提出しても、判断が覆るわけがありませんから、

異議申し立てで判断を覆すためには、説得力のある新たな証拠を収集する必要があります。

 

むち打ちによる首の痛み・腰痛に対しては、

  • 後遺障害等級第12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの
  • 後遺障害等級第14級9号 局部に神経症状を残すもの

この2つのうちどちらかの認定の可能性があります。

後遺障害等級第12級13号と、後遺障害等級第14級9号の違いは、「他覚的所見」があるかどうかです。

「他覚的所見」とは、MRI画像や神経学的検査結果をはじめとする、客観的に痛みが生じている原因を証明できるもののことをいい、

その「他覚的所見」がある場合には第12級13号が認定されます。

 

KさんのMRI画像や神経学的検査結果をみても、「他覚的所見」があるといえるほどの有意なものはありませんでした。

したがって弁護士木村治枝は、後遺障害等級第14級9号を目指すことにしました。

 

交通事故でむち打ちによる痛みを負ってしまった場合、6つの注意すべきポイントがあります。

詳しくはむち打ち徹底解説のページにて解説しておりますが、ここでは簡単な記載に留めます。

1.常時の痛みや痺れがあること(首や腰については可動時痛があること) 後遺障害診断書の自覚症状欄に記載があるのでOK
2.事故態様が軽微でないこと 1回目の申請時には主張が不足していたので異議申し立てで追加の主張を行う
3.症状の推移に不自然さがないこと 1回目の申請時には主張が不足していたので異議申し立てで追加の主張を行う
4.所見がないとはいえないこと 1回目の申請時には主張が不足していたので異議申し立てで追加の主張を行う
5.通院頻度や通院期間が適切であること 約半年間・週2~3回の通院を継続していたのでOK
6.通院先の病院の選定を間違っていないこと 整形外科に通院していたのでOK

上の表のように、Kさんの事例では2~4のポイントについて異議申し立てで追加の主張を行う必要がありました。

 

2.事故態様が軽微でないこと

1回目の申請時 交通事故証明書、事故発生状況報告書のみの提出
弁護士木村治枝による異議申し立て 車両写真・修理見積等を追加で提出し、Kさんが受けた衝撃の大きさを立証!

異議申し立てでは、車両写真・修理見積等を追加で資料として提出しました。

これらの資料からは、Kさんが運転していた車両の損害が分かります。

修理見積に「骨格部の修理の記載」があったり、修理費用が高額であるとより有力な証拠になります。

 

3.症状の推移に不自然さがないこと

1回目の申請時 診断書・診療報酬明細書のみの提出
弁護士木村治枝による異議申し立て カルテを追加で提出し、症状の推移に不自然さがないことを立証!

異議申し立てでは、カルテを追加で資料として提出しました。

カルテには症状の経過や治療の状況が詳しく記載されていますので、証拠としては極めて有力です。

ただし、治療時に、懸命に治療をしてくれる医師に対して申し訳ないなどの思いから、

症状が良くなっていないにもかかわらず、「良くなってきました」などと言っていた場合には、

そのカルテを提出してしまうと、症状の推移が不自然だと捉えられてしまいますから、

後遺障害等級の認定にあたっては、その時の症状を正直に医師に伝えることを心がけましょう

 

4.所見がないとはいえないこと

1回目の申請時 MRI画像の提出自体はしていた
弁護士木村治枝による異議申し立て 提出済のMRI画像をもとに、症状の回復阻害原因があることを主張

1回目の申請時から、MRI画像の提出自体はしていました。

というのも、自賠責損害調査事務所への後遺障害等級認定の申請をすると、自賠責損害調査事務所から

ほぼ100%の割合で撮影した画像の提出を求められるからです。

 

しかし、1回目の申請時はあくまで画像の提出をしただけ。

異議申し立てではその画像からどういったことが考えられるかについての主張を行いました。

というのも、Kさんはもともと持病で腰痛を抱えており、全く問題のない健康な人の腰部MRIと比較すると、

若干のヘルニアが認められていたからです。

それをもとに、全く問題のない健康な人に比べると、症状が緩和しにくい(=後遺症が残りやすい)という主張を行いました。

 

異議申し立ての結果、後遺障害等級第14級9号が認定!

弁護士木村治枝の異議申し立てにより、Kさんの腰痛に後遺障害等級第14級9号が認定されました!

これで、交通事故の相手方(加害者)に対しても、逸失利益と後遺症慰謝料の請求を認めさせる大きな証拠を手にしたことになります。

 

Kさんの退職前の年収を基礎収入とした逸失利益が認定!

Kさんは後遺症が残存したことにより退職を余儀なくされ、示談交渉を行っている段階では「失業者」という扱いでした。

しかし、経理の勉強をするために学校に通っていました。

これをもとに、Kさんは「労働能力及び労働意欲があり、就労の蓋然性が認められる者」であり、

Kさんの逸失利益の基礎収入には事故前の年収を採用すべきであると主張したところ、無事認められました!

 

Kさんが経理の学校に通われていたという事実が大きかったと思われます。

Kさんの逸失利益・後遺症慰謝料はそれぞれ100万円ほど、自賠責保険からの支払が75万円ですので、

異議申し立てやその後の主張など、弁護士が介入したことによりKさんは、300万円近く多い損害賠償金を受け取ることができました!

 

依頼者の声(交通事故被害者Kさん(50代・男性・無職))

後遺症が辛く、続けていた仕事を退職せざるを得なかったにもかかわらず、

後遺障害が認定されないということがどうしても納得がいかず、木村先生に依頼しました。

後遺障害が認定されるように尽力してくださったばかりか、

逸失利益も支払ってもらえるよう動いていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

弁護士木村治枝のコメント

後遺症が残存したことにより退職を余儀なくされた人のすべてが、得をしようと考えて退職をしたとは思いません。

本当に仕事に支障が出るため、やむなく退職をした方も数多くいらっしゃると思います。

しかし、実務の運用や基準は、比較的退職した方に厳しいものであると言って良いでしょう。

弊所にご依頼いただいた場合には、ご依頼者様のお気持ちをしっかり汲み取り、

逸失利益が認定されるように尽くしてまいります。

 

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この記事の執筆者

小杉 晴洋
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災・介護事故などの損害賠償請求解決件数1000件超。

経歴
小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身・福岡市在住。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(当時。現「神奈川県弁護士会」)に登録後(損害賠償研究会所属)、福岡県弁護士会に登録換え(交通事故委員会所属)。

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