後遺障害等級の解説

鼻の障害

鼻の欠損

1 後遺障害等級表

第9級5号 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの

 

2 後遺障害等級認定のための要件

「鼻の欠損」とは、鼻軟骨の全部又は大部分の欠損のことをいう。また、「機能に著しい障害を残すもの」とは、鼻呼吸困難又は嗅覚脱失のことをいう。したがって、鼻軟骨の大部分を欠損し、嗅覚が脱失した場合は、第9級5号に該当する。なお、鼻を欠損することなく、鼻の機能障害のみを残す場合については、障害等級表上、特に定めがない。→機能障害の程度に応じて、準用等級が認められている。

3 後遺障害等級認定上の注意点

鼻の欠損が、鼻軟骨の全部又は大部分の欠損に達しない場合であっても、「外貌に醜状を残すもの」の程度に該当する場合には、後遺障害等級第12級14号に該当する。

なお、鼻の欠損は、一方で前記のとおり「外貌の醜状」としてもとらえうるが、この場合には、それぞれの等級を併合することなく、いずれか上位の等級にて評価することになる。

また、鼻の欠損を外貌醜状としてとらえる場合であって、鼻以外の顔面にも瘢痕等が存在する場合には、鼻の欠損と顔面の瘢痕等を併せて、その程度により、「単なる醜状」(第12級14号)、「相当程度の醜状」(第9級16号)、「著しい醜状」(第7級12号)を判断することになる。

 

この記事の執筆者

小杉 晴洋
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災などの損害賠償請求解決件数1000件超。

経歴
小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身・福岡市在住。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(当時。現「神奈川県弁護士会」)に登録後(損害賠償研究会所属)、福岡県弁護士会に登録換え(交通事故委員会所属)。